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カーボンクレジット.jp 編集部ghgusOct 27, 2026

米カリフォルニア州の気候開示規則が発効 Scope1・2の初回報告は11月10日期限 | カーボンクレジット.jp

米カリフォルニア州の気候開示規則が発効 Scope1・2の初回報告は11月10日期限 2026.10.27 読了 約6分 出典:イメージ( Pexels(Stephen Leonardi)) 米カリフォルニア州の気候開示規則が12日、州の審査を通って発効した。売上10億ドル超の企業は、 11月10日までにScope1・2排出量を報告する。発効から期限まで1か月足らずであり、米国に子会社を持つ日本企業グループは、対象法人の判定を急ぐ局面に入った。 ... 州行政法局の ... 日発 ... 規則が ... 3 ... 初年度 ... も可 ... 規則は12日、州行政法局(OAL)の承認を受け、州務長官に届け出られた。行政法局は、州の規則が法令上の要件と明確性を満たすかを審査する機関であり、その承認をもって規則は効力を持つ。CARBの規則制定ページは、届け出と同時に発効したと明記している。 ... 規則が定める3つのこと 今回の規則は、州の気候開示法を動かすための「初期規則」にあたる。気候開示法は2本ある。1本は、売上10億ドル(約1,600億円)超の企業に排出量の毎年の報告を求める法律(SB 253)。もう1本は、売上...

米カリフォルニア州の気候開示規則が発効 Scope1・2の初回報告は11月10日期限

2026.10.27 読了 約6分

出典:イメージ( Pexels(Stephen Leonardi))

米カリフォルニア州の気候開示規則が12日、州の審査を通って発効した。売上10億ドル超の企業は、 11月10日までにScope1・2排出量を報告する。発効から期限まで1か月足らずであり、米国に子会社を持つ日本企業グループは、対象法人の判定を急ぐ局面に入った。

目次

1. 州行政法局の承認で即日発効 2. 規則が定める3つのこと 3. 初年度はScope1・2のみ 手持ちデータでの報告も可 4. 判定は法人ごと グループ内取引は売上から除く 5. 編集デスクの視点 6. 参考

州行政法局の承認で即日発効

カリフォルニア州大気資源局(California Air Resources Board、CARB)は、同州の大気・気候政策を所管する規制当局である。州の気候開示法を運用する立場にあり、今回の規則もCARBが定めた。

規則は12日、州行政法局(OAL)の承認を受け、州務長官に届け出られた。行政法局は、州の規則が法令上の要件と明確性を満たすかを審査する機関であり、その承認をもって規則は効力を持つ。CARBの規則制定ページは、届け出と同時に発効したと明記している。

通常、カリフォルニア州の規則は届け出から一定期間をおいて発効する。CARBは9月18日付で、届け出日を発効日とするよう行政法局に求めていた。理由は11月10日の報告期限である。発効が期限より後になれば、企業の準備が混乱しかねないと説明していた。

規則が定める3つのこと

今回の規則は、州の気候開示法を動かすための「初期規則」にあたる。気候開示法は2本ある。1本は、売上10億ドル(約1,600億円)超の企業に排出量の毎年の報告を求める法律(SB 253)。もう1本は、売上5億ドル(約780億円)超の企業に気候関連の財務リスクを2年ごとに開示させる法律(SB 261)である。

規則が定めるのは、主に次の3点である。

- 制度の運営費を企業から徴収する手数料の仕組み - 「売上」と「カリフォルニア州で事業を行う」の定義 - SB 253に基づく初年度の報告期限と、その中身

手数料は、制度運営に必要な額に10%の予備費と州からの借入返済分を足し、対象企業の数で割って決める。CARBは毎年12月10日までに各社へ金額を通知し、企業は60日以内に納める。遅れると延滞金が加わる。

初年度はScope1・2のみ 手持ちデータでの報告も可

初回の報告期限は2026年11月10日で、対象は直近の会計年度のScope1・2排出量である。 Scope3の報告は2026年は求めない。 親会社がまとめて報告すれば、対象となる子会社は個別に報告書を作らなくてよい。

初年度に限った緩和もある。企業は、2024年12月5日時点ですでに持っていた、または集めていた情報から算定できる範囲の排出量を報告すればよい。その時点で排出量の情報を持たず、集めてもいなかった企業は、その旨を記した社用箋の文書を出すことで報告に代えられる。

どの会計年度を報告するかも決めた。決算期末が2月1日以前なら、その年に終わった会計年度を報告する。2月1日より後なら前年に終わった会計年度が対象となるが、データがあれば直近の年度を報告してもよい。

判定は法人ごと グループ内取引は売上から除く

実務で効くのは定義である。売上は直近2会計年度のうち少ない方で判定し、カリフォルニア州で事業を行っているかどうかも法人ごとに判定する。同じ合算申告グループに属する会社どうしの取引は、売上に数えない。

対象は、米国の州法や連邦法に基づいて設立された法人と定義されている。日本で設立された親会社そのものではなく、米国で設立された子会社が判定の単位になる。保険会社、政府が過半を持つ企業、州をまたぐ電力卸取引だけを行う事業者、州内の活動が従業員の給与支払いに限られる事業者は対象から外れる。

規則は2月26日にCARB理事会で採択された後、曲折をたどった。CARBは5月20日に行政法局へ提出したものの、6月23日に条文の明確化を理由に自ら取り下げた。7月27日から8月11日まで修正案への意見を募り、21通の意見を受けて9月21日に再提出していた。当初8月10日としていた初回期限が11月10日へずれたのは、この修正による。

一方、SB 261の財務リスク開示は、連邦第9巡回区控訴裁判所が2025年11月18日に執行を差し止めている。 CARBは差し止めが解けるまでSB 261を執行しないとしており、当面動くのは排出量報告の側である。連邦では証券取引委員会(SEC)が6月3日、自らの気候開示規則を撤回する案を公表しており、州の規則が先に実務を動かす形になった。

編集デスクの視点

本誌はこの開示法を、控訴裁の一部差し止め、口頭弁論、7月の改定案の意見公募と追ってきた。訴訟で揺れ続けた制度が、いよいよ運用の段階に入った形である。

影響は、報告義務を負う大企業だけにとどまらない。2027年以降にScope3の報告が加われば、州内に本社や主要拠点を置く企業は、取引先に排出量のデータを求めることになる。直接の対象はごく一部でも、そのサプライチェーンに連なる企業には、データ提供の依頼という形で波が届くだろう。

参考

- カリフォルニア州大気資源局(California Air Resources Board)規則制定ページ「California Corporate Greenhouse Gas Reporting and Climate-Related Financial Risk Disclosure Initial Regulation」(2026年10月12日更新・行政法局承認と発効を記載): https://ww2.arb.ca.gov/rulemaking/2025/california-corporate-greenhouse-gas-reporting-and-climate-related-financial-risk - カリフォルニア州大気資源局「Final Regulation Order」(Title 17 第96070〜96077条): https://ww2.arb.ca.gov/sites/default/files/barcu/regact/2025/sb253-261/Final%20Regulatory%20Order Final 100826.pdf - カリフォルニア州大気資源局「Updated Informative Digest」: https://ww2.arb.ca.gov/sites/default/files/barcu/regact/2026/sb%20253-261/Updated Info Digest Draft Final.pdf - カリフォルニア州大気資源局「Request for an Early Effective Date」(2026年9月18日): https://ww2.arb.ca.gov/sites/default/files/barcu/regact/2026/sb%20253-261/Request%20for%20an%20Early%20Effective%20Date Final.pdf - カリフォルニア州行政法局(Office of Administrative Law)「Recent Actions」(審査番号2026-0921-06): https://oal.ca.gov/rulemaking process/regular rulemaking process/recent-actions/

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